ホーム > 漢方・生薬について > 歳時記 > 歳時記(2005年) > 「燃える秋」

歳時記


「燃える秋」
 
 秋は、空があきらか(清明)である。収穫があきみちる(飽き満ちる)。草木の葉のあかく(紅
く)なるなど、色々な説があります。
 
 秋を象徴する色として、オミナエシやイチョウの黄色、熟した柿の橙色、栗の茶色、そして紅
葉やホウキギの赤などがあげられますが、秋の黄色はひまわりの黄色ではなく、ハイビスカス
の赤ではなくもっと深みのある色です。
 
 もうじき、山の草木が赤くなり、紅葉は山を燃え上がらせ、ホウキギは畑に丸く火を点すでし
ょう。
 
 ホウキギの名は乾燥させた茎を箒の材料にしたことからついたといわれています。その種子は、
「とんぶり」と呼ばれ、その食感から「畑のキャビア」ともいわれます。
生薬名は「地膚子」で、解毒、利水薬として、小便不利、水腫、脚気、湿瘡、疥癬などの掻痒に
応用されます。
ホウキギの英名は「バーニング・ブッシュ(Burning Bush)」、その外観から「燃える藪」とはぴっ
たりの名です。
秋の字は、のぎへんに火、やはり秋は、燃える季節です。