ホーム > 漢方・生薬について > 歳時記 > 歳時記(2002年) > 甘酒

歳時記


甘酒
 
暑中お見舞い申し上げます。
日本列島では、順々に梅雨があけてきています。
セミの声も鳴り響き、いよいよ夏本番です。
 
暑くなるとどうしても冷たい飲み物が欲しくなり、ついつい自動販売機の方へ向かって行ってしまうことがあります。
冷たいものには大量の砂糖が含まれていることも知っているのですが。・・・
そこで、「甘酒」なんていかがでしょうか。
お米と麹から製する飲み物で、甘味の面では砂糖より歴史が古く、栄養価が高い飲み物です。
現代では、甘酒は冬の飲みものと思われがちですが、
江戸時代、「夏月専ら売り巡るもの」のトップに「甘酒売り」があるように、実は甘酒の季語は夏であり、
もともと暑い夏を乗り切るためのカロリー補給や、水分摂取のための飲み物でした。
 
甘酒のように穀物のでんぷんを糖化させて製した生薬に「膠飴コウイ」があります。
膠飴コウイはもち米と麦芽から製した飴で、虚弱体質や病み上がりの体力のないときには最適です。