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栽培こよみ 第28回

 
 ミシマサイコ セリ科
 
 
 最近は道の駅が各地にできてどこも大人気、その数がコンビニの数よりも多
くなったとテレビが報じていました。生鮮野菜などは地元の農家の人が、その
日の朝に収穫したものを出荷してくれるから、新鮮で、しかも安いのが人気の
理由だそうです。
 また、道の駅にはその土地でとれたものが出荷され
ミシマサイコの苗
ていますから、町のスーパーなどでは見かけないもの
を売っていることがあります。
 
 旅の途中で立ち寄った道の駅で、花や野菜の苗に混
じってミシマサイコの苗を見つけました。2.5号のビニ
ールポットで植えられていて、横には「黄色のカスミ
ソウ」と、ある種苗会社のカタログを切り抜いて貼っ
てありました。
 
ミシマサイコ
 ミシマサイコの花は、かすみ草のように枝分
かれして先に黄色の小さな花をたくさんつけま
す。それで種苗会社のカタログには黄色のかす
み草として、かなり以前から載っていたのを見
たことがあります。
今回はこの苗を使って、ミシマサイコを鉢植
えで栽培することにしましょう。
 
 ミシマサイコの花が咲く頃には草丈が1mほどの高さにもなりますから、大
きくなってもバランス良く見えるように8号の大きな鉢に植えることにします。
 まず鉢底に鉢底ネットを入れて、底穴からナメクジなどが入らないようにし
ます。次に水はけを良くするために大粒の培養
ミシマサイコ

 
土を四分の一ほど入れておきます。さらにその
上に園芸培養土を鉢の中程まで入れます。
 苗をビニールポットから出して、土を崩さな
いようにして鉢の中へ適当に並べてみます。
今回は3ポットを使いました。位置が決まれば
残りの培養土を、鉢の縁から少し下まで入れま
す。ジョウロでたっぷり水を与えて、植え込みは完成です。
植えて1週間ほど経過して、株が落ち着いた頃からときどき薄い液肥を与えます
与えます。緩効性の化成肥料を鉢の縁に置いてもよいでしょう。
 
 サイコは多くの処方に用いられて、よく知られた薬草です。そんな薬草を栽
培して、成長する姿や花を楽しむのも一層親しみが湧いてよいものです。

(2010年6月1日)