サネカズラ Kadsura japonica Dunal |
サネカズラは雑木林などで、他の植物に絡みついて蔓を伸ばして行く植物で |
す。学名のカズラは葛からつけられた名で、種小名のジャポニカは日本という |
意味で、日本原産の植物です。 |
秋のころ、常緑の葉の間から赤い実がぶら下がる風情がお気に入りで、数株 |
を鉢植えにして、棚仕立てにして、盆栽にして楽しんでいます。 |
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写真は雌花(緑色) と雄花(赤色) |
サネカズラは雌雄異株ですが、まれに両性花をつけるものがあります。古く |
には整髪料として使われていたようで、短く切った蔓をお湯につけておき、絞 |
りますと粘液が出てきますので、それを髪につけます。 |
サネカズラの栽培は容易で、植替えや挿し木などの作業は今頃か、あるいは |
春が最適です。土は選ばず市販の園芸用培養土など植えますとよく育ちます。 |
殖やし方は実が赤く熟したころに収穫して果肉を水で洗い、すぐに培養土に |
蒔きます。挿し木は茎を10センチほどの長さに切ってさし穂を作り、赤玉土 |
や鹿沼土に挿しますと発根します。秋挿しは今年に伸びた枝を、春挿しは前年 |
に伸びた枝を用います。また、蔓の一部を土につ | ![]() |
けて発根させる取り木の方法でも増やせます。 | |
できるならば赤い実のなる木の方を栽培した | |
いので、実の付いている木を確かめてから挿し木 | |
や取り木で増やすのが賢明です。 | |
サネカズラの葉は常緑で光沢があって奇麗で |
すが、蔓を伸ばして大きくなる植物です。鉢植えにして盆 | ![]() |
栽のように小さく作って楽しむのも良いものです。 | |
まず長く伸びた蔓の先を切り取ります。残った太い枝か | |
ら新芽が伸び始めたら葉を3、4枚残して切り取ると、付 | |
け根に花が咲き実をつけます。これを毎年繰り返しますと | |
盆栽仕立ての鉢植えができます。 | |
ぜひ一鉢栽培して薬局の飾りに使いましょう。 |
(2009年10月1日) |