今年はタケノコの裏年にあたるため、収穫量は少ないと考えられていましたが、4月の中旬ごろから収穫量が増え、とても裏年には思えません。タケは1日のうちで数十センチも伸びることから、タケノコが地表面に出るか出ないかの段階で、掘り取って、それを食べることにより、体内にタケノコが伸びる力を保持しようとします。タケノコを掘ると白いぶつぶつのような形をしているところがありますが、アミノ酸であるチロシンが豊富に含まれていると言われています。

「タケは木か草か」という問いがありますが、木であれば、毎年少しずつ枝が伸びていくのですが、確かにタケは花が咲くと枯れることから草の性質をもっています。ある研究者に話したところ、「タケはタケで、木でも草でもない。」という答えが返ってきました。今ではわたしもそれが正しいと考えています。

パンダはタケの内側の柔らかい部分を1日約40㎏食べます。パンダは昔肉食だったのですが、現在は菜食になっています。これは歯の形からわかります。また肉食をやめてタケを食べやすくするために、手の骨格も変化しました。また出産後は非常に小さな個体ですが、生後1か月程度でパンダらしい白黒の色に変わっていきます。この間母親の大便を利用して、腸内細菌を増やしたり、必要なものを得ていると考えられたりしています。

パンダはタケを主食としますが、パンダはその昔、上野の動物園に来たときに、風邪をひいてしまい、漢方薬を飲んで、治したそうです。