「ウメにウグイス」とは、取り合わせの良い物事のたとえをいいます。
ウメは春先に花が咲いて、よい香りのする植物で、花の色は白色、ピンク色から紅色まで様々です。今年は、2月に入って寒い日が続き、また雨も少なかったため、開花したウメの花を長い期間に亘って楽しむことができました。
ウメ Prunus mumeはバラ科に属しており、サクラやアンズの仲間です。ウメは「サクラ切るバカ、ウメ切らぬバカ」といわれるように、サクラは切るとその部分から菌やウイルスが入り、樹勢が弱くなります。一方、ウメは枝を切ったほうが、樹勢が強くなり、花がつきやすく、実がつきやすくなります。
ウメの根元にできる茸を梅寄生といい、古いウメの木にできやすく、それができるとウメの木自体高い値段が付くと言われています。サクラやアンズにも茸がつくことがあります。
ウメは古く中国から輸入され、当時「烏梅(ウメイ)」と呼ばれていたものがなまって「ウメ」となったと言われています。烏梅は強いお酒を飲むときに、酒の中に入れて、陰陽五行でいう「肝」を守って飲むのに用います。
ウメは民間的に、実を、梅干し、梅肉エキスや梅酢、梅酒、烏梅などに加工して用います。梅肉エキスの製法としては、まだ青くて硬く、傷のない実を選び、おろし器でおろして汁をとります。この汁を、日光にあてて蒸発させ、粘りのある梅肉エキスを作ります。