今年はカメムシが大量に発生しているそうです。カメムシは果物を食べてしまうため害虫とされます。今年は暑すぎて果物の収穫量の減少が予想されることから、カメムシの発生は農家にとっては大打撃です。
カメムシはつぶすとパクチーに似た匂いがします。パクチーはタイ語に由来し、パクチーはセリ科のコエンドロ Coriandrum sativum L. の葉に由来します。パクチーの栽培は比較的簡単であり、収穫する際も地下部を残して地上部を切断すれば、再び地上部が生えて収穫ができます。
パクチーの果実は香辛料のコリアンダーとして広く知られています。ネパールでは、カレーを作る際に、最初に油を熱して唐辛子を入れてすぐさま黒色に変化するようにし、次いでニンニクとショウガを入れて、クミン、ターメリックを加え、塩で味を調えて作ります。これを基本とし、それにコリアンダーを入れるとまた一段と風味が増します。
中国の本草書では『嘉祐本草』に、「胡荽(こずい)」として収載され、茎、葉、種子の薬効をあわせたものとして、「穀物を消化し、五臓を治し、不足を補い、大小腸を利し、小腹の気を通じ、四肢の熱を抜き、頭痛を止め、沙疹を療ず。豌豆瘡の出ぬものは酒にして飲めばたちどころに出る。心竅に通ずるものだ。久しく食すれば人をして多くを忘れさす」と記載されています。このように、パクチーの入っている料理を食べると、いやなことを忘れることができるかもしれません。