猛威を振るった新型コロナウイルス感染症が5類に移って5月8日で一年が経ちました。この一年で、生活にはいろいろな変化がみられます。飲食店ではアクリル板が撤去され、街ではマスク着用をしない人も多くなっています。しかし、新型コロナウイルス感染症がなくなったわけではなく、感染する人は多く、昨年8月ごろには、第9波、今年1月ごろには第10波がみられました。重症化する患者は少なくなったとはいえ、亡くなる人は季節性のインフルエンザより多く、また後遺症に悩まされている人もいます。今後も気を緩めずに、この感染症と向き合っていかなければならないことに変わりはありません。

さて、夏になると昆布漁が始まります。羅臼昆布は利尻昆布に比べて知名度が低く、また流通量は少ないですが、品質は良好です。知床半島の東南側の羅臼町の海で収穫されます。知床の山々から川を通じて多くの栄養が昆布の生えている海に流れ込んでおり、河口付近の昆布の成長がよいです。

昆布は2年生のもので色の濃いものを収穫し、1年しか経っていないものは色が薄いです。昆布を干す場合にはやや大きめの砂利の上で干すことにより効率よく温めることが可能となり、砂などの細かな異物をつけずにすむことができます。昆布は自家製の長い竿で収穫したのち、日光で乾燥させ、夜露にさらすことで湿気を与えることを繰り返して加工して出荷します。

昆布の旨味はアミノ酸の一種であるグルタミン酸といわれています。

昔から料亭などで出汁を取るのに、鰹節と合わせて非常に重宝したものです。