2023年5月8日をもって新型コロナウイルス感染症の法的な位置づけが5類に移行しました。これにともない、アクリル板の撤去、脱マスクなども行われつつありますが、このウイルスがなくなったわけではありません。今後の私たちのこのウイルスへの捉えかたに注目したいと思います。
5月は気候が爽やかで過ごしやすいイメージがありますが、今年は急に暑くなる日もありました。暑くなると食欲がおちることがあり、そのようなときには薬味が食欲を増す効果があります。薬味にはネギ、ワサビ、シソ、ミョウガなどがあります。今回はミョウガのお話です。
野菜として販売されている「ミョウガ」は、ショウガ科の植物であるミョウガZingiber miogaの花が咲く前の花穂(つぼみ)で、「花ミョウガ」ともいわれます。若い地上茎は「ミョウガタケ」として食用にされます。ミョウガの植物は、地下茎が発達し、その先端に花穂ができ、地表面に出てきます。ミョウガの収穫は、年に2回あり、7月から8月の夏と、9月ごろの秋です。夏に収穫したものを夏ミョウガ、秋に収穫したものは秋ミョウガといいます。
ミョウガを食べると物忘れがひどくなると言われていますが、本当でしょうか。日本昔話に次のような話があります。欲深い宿の夫婦が、ミョウガを食べるといろいろなことを忘れることを利用し、旅人に大金の入った財布を置き忘れさせようとしました。旅人にミョウガづくしの料理を食べさせたのですが、翌日旅人は忘れ物をせずに出立してしまい、一方、宿の人はミョウガを調理したためか、お金を徴収するのを忘れて損をしたという話が残っています。
ミョウガは民間的に、地下茎を結膜炎、月経不順、利尿に、葉を痔に、花穂をふぐの中毒に使うとされています。