新型コロナウイルスによる感染拡大が続いています。新規感染者数は高止まりの傾向にあります。政府はワクチンの3回目の接種を勧めているものの、副反応の存在のためか、接種があまり進んでいないのが現状です。一方、内服の治療薬が市場に出てきたこともあり、重症化を抑える割合が高くなりつつあります。それに加えて国内の製薬会社からも内服薬が開発され、今後の治療が期待されます。
さて、先月に続き海苔(のり)のお話です。近年、節分に恵方巻きを食べる習慣が定着していますが、その恵方巻きには、海苔が欠かせない食材です。
海苔は、日本では11月ごろから3月ごろまでの寒い間に収穫されます。海苔の養殖には、海苔の胞子が付着した牡蠣の殻が必要です。海苔の胞子がたくさん付着すると、牡蠣殻の内側が黒くなります。このような牡蠣殻を集めて袋に入れて、海中に張った網の近くに結んでおくと、海苔が網につきやすくなります。収穫は、網の下をローラーで刈り取っていきます。このようにして、1シーズンで10回ほど収穫ができます。養殖時の海水温は10℃前後が適していますので、近年の地球温暖化に伴う日本近海での海水温の上昇が問題となってきています。
江戸時代には、現在の東京の品川から大森にかけて、海苔の栽培地がひろがっていたそうです。