新型コロナウイルスに関して、国内感染者数は増加し、緊急事態宣言を発令しなければいけない都道府県が増えてきました。場所によっては、宣言が延長されることになりそうです。

さて、今年の大河ドラマで一躍脚光を浴びている渋沢栄一氏は、もとはといえば、藍染の藍(アイ)を栽培する農家に生まれました。この藍ですが、「青は藍より出でて藍より青し」の言葉にもあるように、青色の染料として昔から広く使用されてきました。

この藍染に使用されてきたのは、タデ科のアイという植物の葉です。葉の部分には配糖体のindicanが含まれており、indoxylとglucoseに加水分解された後、酸化されてindigoインディゴになります。このものが青色を呈し、アメリカなどでは、昔、ガラガラヘビから身を守るために、ジーンズの染色に用いていました。また、中国とベトナムの国境付近に居住している少数民族のモン族もこのアイで染色した服を身にまとっています。

このアイの果実は、藍実(らんじつ)といい、解熱薬や解毒薬とされます。