近年、諸外国で和食がブームとなってきています。和食の中で使用される食材の中には、豆類を用いたものが多く見かけられます。大豆は、醤油、味噌、納豆、豆腐、湯葉など和食を代表とする多くの食材の原料となっています。また、緑豆はもやしを作るのに使われ、紅豆(赤小豆)はあずきとして、赤飯や餡子の材料として広く使用されています。この他にもいくつかの豆類が和食では用いられています。

その中でも、大豆はタンパク質含有量が高いことが知られており、しばしば「畑の牛肉」と呼ばれることもあります。国産大豆としては、タンパク質や脂質含有量の高い品種が選択されています。大豆自体は消化が悪いため、多くは醤油や味噌などのように発酵を通じて加工調製した後、栄養素を消化吸収しやすい形にしてから摂取しています。

大豆は薬用にもされます。大豆を発芽させてもやしをつくった後、乾燥させたものは「大豆黄巻」という生薬名で、『神農本草経』の中品に、湿痺、筋攣、膝痛を主治する、と記載されています。また、日本での大豆の民間療法は、二日酔い、食あたり、風邪、咳、咽喉炎、声のかれ、歯痛、腹痛など多岐にわたっています。大豆の中でも薬用としては、黒大豆が珍重されています。