10月には二十四節気の寒露(かんろ)と霜降(そうこう)があります。今年は10月8日が寒露、そして10月23日が霜降にあたります。

寒露の頃になると、朝晩が冷え込むようになり、植物の葉に見られる露には冷たさを感じるようになります。また霜降の頃になると、露(つゆ)が霜(しも)に代わるように、肌寒さを感じるようになります。

この時期は、新米を味わうのが楽しみです。春先から丹精こめて作ってきたお米は、いよいよ収穫の最盛期を迎えています。お米に関しては、これまで国の減反政策が長年続けられていました。しかし、様々な情勢の変化から、平成30年度から、お米の生産調整が廃止されます。日本国内でのお米の消費量は年々少なくなってきていることから、今後、市場にお米が余ってしまうことが懸念されています。そのため全国のお米の産地では、新たな品種を作り出してブランド米として販売しようとしています。宮城県では「だて正夢(まさゆめ)」、富山県では「富富富(ふふふ)」、福井県では「いちほまれ」などが、今後、販売される予定です。

これまではコシヒカリが全国各地で栽培され、人気を博してきましたが、病害虫に対して強いお米をつくるという観点からも様々な特徴を持った品種が必要です。これからはコシヒカリを越える新品種が市場に流通することが期待されています。

お米の他にも、マツタケなどの天然のきのこ、栗、自然薯など、この時期ならではの食材が豊富にあります。秋のこの時期には、旬の様々な食材を体に取り入れて、暑かった夏の疲れを癒し、来るべき冬に備えて体力を養いたいものです。