新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

平成28年(2016年)の干支は丙申です。「申」を表す動物としては「猿」が当てられています。「サル」という言葉が付く植物には、サルノコシカケ、サルスベリ、サルトリイバラなど様々なものがあります。中でもサルノコシカケは、日本の民間薬として広く用いられています。

サルノコシカケという名は総称で、サルノコシカケ科、マンネンタケ科、そしてキコブタケ科の菌類のうち、とくに木質で多年生となるキノコが含まれます。サルノコシカケは、樹木の幹に寄生し、半円形の卓状に広がり、木を腐らせていきます。一般的なものは、傘状の肉の色が白色あるいは黄白色で、乾いたものは非常に堅く、観賞用や細工品などにも利用されます。

サルノコシカケは、民間的に薬用としては、ウメに付着するものが最も良いとされています。そのため、ウメから採れるサルノコシカケは、「梅寄生」の名称で珍重されています。また、ウメ以外にもサクラやアンズなどにも寄生します。サルノコシカケの表面の模様は寄生していた樹木の種類によって多少異なるようですが、採取した後に、どの植物に寄生していたかを、判断するのは難しいです。

ところで、早春のウメの花の香りを嗅ぐと、すがすがしい気持ちになります。ウメの花が咲く春は、もうすぐそこまで来ているように思われます。