スイカは、夏の食べものとして最も代表的なものの一つではないでしょうか。

夏の暑い日に汗をかいた後、スイカを食べると、すっきりとした感じがします。近ごろは渇きを癒すために、よく冷えた水やジュース類を飲むことがありますが、飲みすぎた後には、体がむくんで、重く感じられます。

一方でスイカは、喉の渇きを癒すだけでなく、体の熱を冷ましたり、むくみをとる作用などがあるので、暑い夏を快適に過ごすために、適切な食べものといえます。

ところで、昔からスイカを冷やす際には井戸水が使われてきました。しかし最近では冷蔵庫で冷やすことが多くなり、冷えすぎたものを食べる傾向にあります。

スイカは体を冷やす作用があることから、冷えすぎたスイカは体の負担となるので注意が必要です。また、スイカを食べるときに食塩をかけるのは、一般的にスイカの甘味を増すためと言われていますが、汗とともに失われたナトリウムなどのミネラルを補給する意味もあるようです。

スイカは薬用にもされており、果汁を煮詰めて作った「西瓜糖」は、日本で民間的に、腎臓病で浮腫がある場合に使用されてきました。この「西瓜糖」を180cc作るためには、大きめのスイカが2〜3個も必要とのことです。

梅雨が明けると、暑い夏がやってきます。

今年の夏は、適度に冷やしたスイカをおいしく食べて健やかに過ごしたいと思います。