台風一過に伴い、厳しかった暑さは打って変わって和らぎ、すがすがしい日になりました。
空を見上げれば、絹のような光沢をもつ刷毛ではいたような雲が、高いところに見られます。
戸外では、すでにハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、キキョウの花が見られ、フジバカマも
開花の時を待っています。
私たちが「暑い暑い」と言っている間に、植物は着々と開花のための準備を整えていたのです。
暦の上ではすでに秋だと知りながら、
しのぎやすくなって初めて、空を見上げたり、植物に目を移したり
秋の気配を感じます。
今、まさに開花しようとしているフジバカマは、生薬名「蘭草」あるいは「佩蘭」で、暑さによる病を
改善する薬物です。
蕾の時期に採取した全草を乾燥して用います。たっぷりの水で煎じて風呂に入れると皮膚の痒みや神経痛
によいそうです。