つい1週間前は、街路樹のイチョウの黄葉が美しく、街を明るくしていたのですが、

半分くらいの黄葉は落ち、道路の脇に黄色の絨毯が敷かれている状態です。

それとともに、見上げれば茶色の木の枝があらわになり、空もさみしくなりました。

もうすぐ二十四節気の「大雪」です。

北風が吹いてこの頃から平地でも雪が降り、寒い地方では根雪になる雪が降り始め、

日一日と寒さが厳しくなる時期といわれています。

そして日増しに寒くなる冬は、魚介類が美味しい。

中でも冬のカキは栄養化が高く、「炙して食へば甚だ美味で、肌膚を細にし、顔色を美し

くする。」と古人が言っています。貝殻は「牡蠣」と称し、中医学では重鎮安神薬として利

用されます。

以前、牡蠣まつり会場の近くで、いくつもある貝殻の山を見て、これは一体どうなるのだ

ろうかと思ったことを思い出しました。

貝殻は3年間天日や雨にさらされないと附着した藻や有機物が取れなく、自治体では処理

に困っているのが現状のようです。しかし、その地ではようやく厄介な副産物を資源に変え

る見通しが立ち、殻の付着物と悪臭を除く集積地や粉砕場などの施設を作る計画が具体化

してきていることを知りました。

有効利用できることはわかっていても、実際に利用できるようになるには、様々な問題があ

り時間がかかります。

生薬として廃物利用されるものとして、みかんの皮、桃の種仁、杏の種仁、柿の蔕、瓜の蔕

などがあります。それらが品質のよい生薬として流通されるまでには、それなりの苦労と努力

があったことでしょう。