山は色づきはじめ、里では畑の脇に赤いケイトウの花が目につくようになりました。

野菜を植えている畑のちょっとしたスペースを利用して、花を植える人が多いようです。

この時期は、色とりどりの秋桜や白や黄色の小菊が多いのですが、赤いケイトウの花は存在感が大であり、

数本でもよく目立ちます。

「鶏頭」と書くように、花は鶏のとさか状の赤い花序ですが、ケイトウの仲間には円錐状のものやヒモ

のように垂れ下がるものもあり、花の色もピンク、オレンジ、黄色と様々です。

そのへんの道端でよく見られる穂状花序で、やや細めのノゲイトウの茎葉や根は「青相」、種子は「青

相子」といわれ、湿を燥し清熱する効果があります。

また、鶏のとさか状花序のケイトウは「鶏冠花」、種子は「鶏冠子」といい、血を涼め止血する効果が

あるようです。

部屋に飾るには、あまり大きくなく、円錐状で赤やオレンジ色、黄色などの明るい色の花が好まれる

ようですが、薬用にするには雑草のようなノゲイトウや、燃えるように真っ赤で立派な鶏のとさか状の

花がよいようです。