カキドウシ シソ科 |
道端に生えていたカキドウシ | 今年も信州の山草会から春の山草展 |
の案内状をいただいたので、さっそく | |
車を走らせた。当日は展示会の初日で | |
もあって、会場は朝早くから多くの人 | |
で賑わっていた。 | |
会場に入ると、ずらりと何列にも展 | |
示物が並んでいて、鉢の前で立ち止ま | |
ってじっと見入る人あり、また、ある | |
ところでは数人が寄り集まって山草談 | |
義に花を咲かせていた。 |
展示会の名は山草展ではあるが、展示の植物を見るとトリカブト、カキドウシ、 |
ヤマシャクヤク、チクセツニンジン、 | 展示会場で見たカキドウシ |
ウマノスズクサ、オウレン、ドクダミ、 | |
ユキモチソウ等々、その多くが薬草で | |
あることに気が付いた。まるで薬草展 | |
なのである。 | |
さて、展示してある鉢の中で数点、 | |
えっ!こんなつくり方があったのか | |
と驚くものがあったので紹介してお | |
こう。 |
園芸店で見たカキドウシ | その1つがカキドウシである。この |
植物は春から夏にかけて、四方へツル | |
を伸ばして、緑の絨毯のように広がる。 | |
広辞苑にも、垣根などの狭い隙間に入 | |
り込むのでこの名がある、とあるよう | |
に、隣へ垣根を越えて繁茂しているこ | |
とがある。その名の由来もそこから来 | |
ているらしい。ところが展示会では小 | |
さな鉢植えにして、しかも花を咲かせ | |
ていたのである。 |
動物のようにも見える花 | カキドウシは郊外に出れば、道端や |
山野でよく見る植物である。 | |
カキドウシをよく観察すると、葉が | |
付いている節の部分から根を伸ばし | |
してどんどん広がって行く様子が分か | |
る。だから栽培は、根の付いた1部分 | |
を掘り取って植えておけばよい。庭植 | |
えにしてあるが、2,3年も経てば増え | |
て増えてその後始末に困るほどである。 |
園芸店では学名のグレコマという名で、斑入りの種類が売られている。 |
鉢植えにするには、まず適当な大きさの浅い鉢を用意する。培養土は畑土で |
も市販の園芸培養土でも、手に入るものでよい。 |
置き場所は木の下などのような木漏れ日の射すところが良い。 |
カキドウシの花は、今頃、動物のようにも思えるかわいい花を咲かせるから、 |
薬局の飾りにも使える。鉢づくりにして楽しむのもおもしろい。 |
(2012年6月1日) |