ヨモギ キク科
 
 ヨモギの写真は数年前に友人から
斑入りのヨモギ
 
1鉢を頂いたものですが、よく増え
て大きな株になっています。
 ヨモギはちょっと郊外に出れば、
道端や田の畔にたくさん生えていま
す。それでわざわざヨモギを栽培す
る人は少ないと思いますが、斑入り
のヨモギを鉢植えにしますとなかな
かきれいなもので、十分観葉植物と
して楽しめます。
 探せば斑入りのヨモギを稀に山野で見つけることがありますが、このように
安定した斑入りのものはなかなか見つかりません。
 
市販品 アルテミシア ゴールド
市販品 アルテミシア ゴールド
 でも斑入りのヨモギは、新葉が出揃
ったころに園芸店で売られていますか
ら容易に手に入れることができます。
 鉢にはアルテミシアのラベルが付い
ているので、これがヨモギであると気く
付く人が少ないようです。
 アルテミシアとはヨモギの学名です。
市場に流通している植物の中には、と
んでもない通称名が付いているものが
あって、混乱しているものがあります
が、このように正しい名であれば問題
新芽の挿し木
新芽の挿し木
ありません。
 
 ヨモギの栽培は至って簡単です。増
殖は、株分けや挿し木で増やします。
ヨモギは地下茎を伸ばして増殖します
から新芽に10センチほどの長さの地
下茎をつけて植えこみます。培養土は
市販の園芸培養土や、手に入るならば
畑土でもよいのです。
5〜6号の鉢へ数株を植えこみますと見栄えの良い鉢植えが早く出来上がります。
 
 挿し木は新芽を5〜6センチの長さに切り取り、下の葉2〜3枚を取り除いて
さし穂をつくります。それを、培養土を入れた鉢へ挿します。はじめの内は直
射日光を避けて日陰に置きます。ジョロや霧吹きで時々水を与えて空中湿度を
保つように管理します。
 活着すれば徐々に日の当たるところに置き替えます。日陰では株が徒長して
鉢植えとしては見苦しくなるからです。もし伸びすぎた芽があれば伸びた部分
を切って取り除きますと新しい脇芽を展開してよく茂った株になります。
 
 ヨモギの葉は漢方で用いるほか、葉
ヨモギをたっぷり入れたヨモギもち
 ヨモギをたっぷり入れたヨモギもち
を砕いてから篩にかけて艾をつくり
ます。艾を取ったカスをアユの餌に利
用しているとラジオで聞いたことが
あります。
 柔らかい若芽を摘んだものを茹で
てあくを抜き、草もちやよもぎ団子を
つくります。てんぷらや汁の実、和え
物などにも利用できます。海外でも香
草として新芽を料理に添えて使ってい
るのを見たことがあります。
 ヨモギはビタミンA、B、Cやミネラルを多く含むので、栽培して、もっと野
菜のように利用したいものです。

(2012年5月1日)